こんにちは、ホワイトファング買取スタッフです。
今回は過去に発売されたガンプラの中でも特異なフォルムをもった「MSV 高機動試験型ザク」を紹介します。
このキットは、最初のMSVのラインナップとして発売されたもので、ザクという名前こそついていますが従来のザクとは大きくかけ離れたデザインをしていることで知られています。
のちのジオングにつながるデザイン
この高機動試験型ザクですが、下半身には脚ではなく巨大な姿勢制御用バーニアが装備されています。
これは、のちのジオングにつながるデザインであり、ジオングと同じく下半身が脚ではなく別のパーツになっている点が共通しています。
もっとも、ジオングの場合は後に脚のついた「パーフェクトジオング」という機体が設定されましたので、最初から脚をつける構想がなかったわけでもないようです。
とはいえ、下半身が脚ではなくバーニアノズルであるという点は、「機動戦士ガンダム」に登場するモビルスーツ全体を見渡してみてもかなり特異なデザインであり、この機体が後のジオングに発展したということも妙な説得力があります。
ゲームなどでは、「サイコミュ試験型ザク」として設定されることも多く、この点もジオングの前身としての存在感を高めることにつながっているようです。
現在のキットにはない独特の存在感
「ザク」という名前こそついていますが、ザクらしい部分があるのは頭部だけであり、それ以外はほとんどザクらしいデザインがありません。
たとえばこのキットには、手持ちの武器というものが全く付属しないのですが、この点もザクという名前のモビルスーツとは思えない仕様です。
というのは、ザクといえばザクマシンガンやヒートホークといった手持ちの兵装が豊富であることがひとつの特徴であり、その特徴がない「ザク」というのはかなり珍しい機体といえます。
そのかわり、この高機動試験型ザクの両腕は、有線式メガ粒子砲となっており、指先からメガ粒子砲を発射できるようになっています。
この有線式メガ粒子砲はジオングにも搭載されている装備であり、この点もジオングとの共通点といえます。
このキットが発売されたのは1980年代ということで、時代的にもかなり古いキットです。
そのため、組み立てには接着剤が必須であり、しかも成型色の色分けも満足に行われていませんので仕上げには塗装する必要があります。
それでもこのキットの持つ独特の存在感は、ただデザインが特異であるというだけでなく現在のキットでは失われたケレン味のようなものが感じられるからではないでしょうか。
今なおMSVが根強い人気を持っているのは、こうした独特の存在感というものを実感したいという方が多いからなのかもしれません。
MSVは、モビルスーツの開発計画の系譜を知ると共に、ガンプラの歴史にも通じる節目ともいえるキットです。
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